ココのポイント。
- 脇汗のボトックスに 保険適応 になることがある
- 適応条件は 「重度の原発性腋窩多汗症」
- 金額は 3割負担 で 22000円 くらい
自分がボトックス治療を行うまで
脇汗ボトックスに 保険適応 があるとは知りませんでした。
きっと、脇汗ボトックスは知っていても
保険適応 があることを知らない人が多いのではないでしょうか。
保険適応 の 脇汗ボトックス とは
ボトックス(正確にはボツリヌストキシン)には
いろいろな種類があります。
脇汗ボトックスの 保険適応 の場合、
グラクソスミスクライン社 の ボトックス®
だけです。
そして、両脇合計100単位 と決まっているようです。
次の施術までは 4カ月以上の間隔をあけないといけません。
つまり、短い期間で切れてきても すぐに打てないということです。
あと、ここが大事なところですが、
適応条件として
「重度の原発性腋窩多汗症」
であることです。
保険適応の条件は 「重度の原発性腋窩多汗症」
保険適応の条件は
「重度の原発性腋窩多汗症」
ですが、診断条件は次の通りです。
原発性局所多汗症の診断基準
原因不明の過剰な局所性発汗が6ヵ月以上持続していることに加え、
以下の6項目中2項目以上を満たす
- 両側性かつ左右対称性に多汗がみられる
- 多汗によって日常生活に支障が生じている
- 週1回以上の頻度で多汗エピソードがみられる
- 25歳未満で発症した
- 家族歴がある
- 睡眠時は局所性の発汗がみられない
さらに 腋窩多汗症の重症度判定が 次の通りです。
腋窩多汗症の重症度判定
直接、発汗量を測定する方法もあるようですが、
患者の自覚症状から簡便に評価を行える
“Hyperhidrosis Disease Severity Scale(HDSS)” が使用されます。
- 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
- 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
- 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
- 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
3および4は重症多汗症と判定されます。
つまり・・・
症状が 6カ月以上 続いていて
- 両側性かつ左右対称性に多汗がみられる
- 多汗によって日常生活に支障が生じている
- 週1回以上の頻度で多汗エピソードがみられる
- 25歳未満で発症した
- 家族歴がある
- 睡眠時は局所性の発汗がみられない
上の 2個以上 あてはまり、
- 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
- 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
この どちらかが 当てはまると
「重度の原発性腋窩多汗症」
です。
保険適応の場合 金額は
保険適応の場合は、
当たり前ですが、金額が決まっています。
腋窩多汗症注射(片側につき) 200点
- 200点=2000円×2(両脇)
- グラクソスミスクライン社 ボトックス® 薬代
- 診察代
以上を合計して 3割負担 にして 約22000円 とのことです。
基本的に、自費より安くなります。
自費料金が安いクリニックの場合は
量が少なかったり 安価な製剤 を使用しているケースが多いです。
また、脇汗を止めるためのボトックス注射には医師の技術も伴います。
脇の下には神経もたくさん通っています。
料金の安さだけでクリニックを選ぶことは避けた方がよいでしょう。
まとめ
脇汗ボトックスの保険適応について説明しました。
保険適応の金額は 総じて 自費金額より安いです。
デメリットは
- 条件に当てはまらないと適応にならないこと
- 薬剤が準備されていない場合があるので当日処置できない可能性がある
- 実はあとひとつ・・・
この「実はあとひつ・・・」に関しては
今後の記事で お話ししたいと思います。
おしまい。